民藝玩具の世界へようこそ

プロローグ

民芸玩具 ’Japanese Fork toy’ と聞いて何を思い浮かべますか?

私は夫の趣味に出会うまで、まったくと言っていいほど民芸玩具のことを知りませんでした。こけし、だるま、凧や独楽などたくさんあります。ここでは、夫の趣味嗜好にフォーカスした民芸玩具を紹介していけたらと思います。

アメリカ人の夫は日本に来て早20年。日本語も読めないし書けませんが、日本についてはとてもよく知っています。都道府県名や地名、文化や食べ物、歌手や映画、日本で流行ったもの。いろいろ話していると、なんでもよく知っている日本人の友達といるような感覚です。その彼が愛してやまないもの、それが ‘Japanese Folk toy’ なのです。

MINGEI との出会い

まずは、この本。彼の民芸玩具コレクションのバイブル的な本です。手書きのイラストですが細かいところまで描かれ、玩具に関する情報が満載。本の発行はなんと1983年。著者は日本人ではなく、夫のようにMINGEIをこよなく愛する外国人です。夫がこれを割れ物でも扱うように1ページづつゆっくりめくりながら見せてくれました。そして、持っているコレクションやこれから集めていきたい玩具など民芸玩具愛を熱弁。いつの間にか私も民芸玩具ファンの一人になっていました。

民芸玩具の危機

民芸玩具は、日本中の土地でいろんな文化的背景や風土によって物語が生まれ、形作られています。子どもの健康を願い、魔除けやお守り、縁起ものとして、同時におもちゃの要素も備わっています。

多くの場合、これらの作り手は本業の傍ら、地域の子どもたちのために作っていたようです。民芸玩具はとても奥深い文化を秘めており、日本的で魅力的です。しかし、その存在がどんどん消えていっているのです。その一つは作り手の高齢化だそうです。

日本文化で有名な織物や陶器などは産業として栄え、国を挙げて守るだけの認知と需要があります。一方、民芸玩具は本業の傍ら作るため、大量生産することもなく、収益目的でもなかったため、作り手の引き継ぎが難しい状況でした。そのため、作り手の高齢化とともに民芸玩具も日本から姿を消し始めています。

MINGEIの本には、北海道から沖縄までの都道府県の民芸玩具が網羅されていますが、ページ数の関係で各都道府県に1つづつの紹介です。しかし先述の通り、その土地や地域ごとに生まれた玩具。もっと存在していますが、この本の発行の時点ですでに作り手のいなくなった玩具があり、そしてそれから30年後の2020年、さらに数は減っています。幸い、ご子息やお孫さん、その玩具を引き継ぎたいという後継者のいる玩具もあります。

民芸玩具と旅

民芸玩具コレクションで私たちが最もワクワクすること、それは作り手の方に会いに行くことです。なかなか実現するのは難しいのですが、「長崎の潮吹きクジラ」「新潟の三角ダルマ・鯛車」「福岡のせみ凧」「青森の鳩笛」の作り手の方と会うことができました。また、玩具ではないですが、秋田の竿灯まつりで長年提灯を作っている方を訪ね、オーダーメイドの提灯も作っていただきました。

民芸玩具が生まれたその土地まで旅をし、作り手の工房を訪れてその方々とお話をする。皆さん本当に温かく迎え入れてくださいました。心込めて一つ一つ手作りで作られた玩具、一点一点微妙に表情も色も雰囲気も違います。ピンと来た子を連れて帰るとき、作り手の方が玩具を丁寧に包んでくれるそのひと時にも真心を感じてやみません。夫もつたない日本語で必死に感謝を伝え工房を後にするのですが、本当に素晴らしい時間です。

作り手の方にお会いできなくても、その土地へ旅をして玩具を探し持ち帰ることも、これもまた私たちがやっている楽しみ方の一つです。「鹿児島の鯛車」「福岡の木鷽」「熊本の雉車」などです。

訪れたくても時間や交通手段の確保が難しかったりで、直接注文したりアンテナショップで探したり、作り手がいなくなりオークションなどで探して集めることもあります。

どんな方が作ったんだろうとか、いつかまた行ける日が来れば行きたいねといいながら玩具を眺める楽しみ方もあります。

おわりに

一人でも多くの人にこのことを知ってもらいたい、見てもらいたいと夫と以前より話していて、ようやくブログで紹介することができました。これからもっとアップしていきたいと思います。

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